若手をつなぎとめる“関係の質”とキャリア支援のデザイン
今や多種多様な企業や働き方が進むにあたり、転職ありきでの就職もありえる時代・・
そんな新卒が3年以内の離職が多い中、企業としての取り組み方などの記事を見つけたのでまとめてみます。
1. なぜ今、“3年以内の離職率”が注目されるのか?
近年、中小企業では入社後3年以内の離職率が50%を超えるケースもあり、企業経営にとって深刻なコストとなっています。1人の離職コストは採用・研修・戦力化までを含めると約489万円ともいわれ、経営資源の損失として看過できません。
この状況を放置すると、人材不足が加速するだけでなく、社内の雰囲気や仕事への熱意にも影響が出てしまいます。
2. 数字だけじゃない:若手が辞める「本当の理由」
アンケートや研修で浮かび上がるキーワードは2つです。
- 「仕事のやりがいが見えない」
- 「上司や職場との関係性が希薄」
特に「この会社で長く働きたいか?」という問いには、実に約7割の若手が「働きたい」と答えていますが、離職の背景には、
- 上司が熱心に関わってくれない
- 相談できる機会が少ない
- 明確な目標設定がない
といった「関係の質」の問題が影響していることが見えてきます。
3. データの可視化が“改善の出発点”になる理由
企業が離職率改善に本気で取り組むには、まずデータを見える化することが大切です。
- 入社後の部署異動・評価・面談頻度
- 相談の件数やテーマ
- 研修参加・目標達成の進捗
これらを“数値で把握する”ことで、現状の課題が明確になり、誰にどんな支援が必要かが分かります。データは人ではなく、組織を良くするための羅針盤です。
4. “関係の質”を高めるには何が必要?
離職防止のカギは、上司や先輩との“日々の関わり方”にあります。調査からは、次のような関与が評価されていることが分かります。
定期的な面談・相談機会を確保
目標設定とフィードバックの明確化
若手の“やりがい体験”を生む仕事のデザイン
キャリア支援の視点でいえば、若手が自分の成長や価値を実感できるよう働きかけることが、定着率アップに直結します。
5. キャリアコンサルタントの役割が企業でどう活きるか
ここで注目したいのが、社内キャリア相談の仕組みづくりです。
企業内でキャリアコンサルタントが相談役として関わることで、
若手の「不安・迷い」に早期に寄り添える
目標と現実・キャリアのギャップを整理できる
自身の強みや適性を再確認する機会になる
など、心理的安全性を高めながら“やりがい”を育てることができます。
6. 定着率改善は“育てる会社文化”への転換
離職率を下げるのは単なる数字の改善ではなく、組織そのものの質を高めること。
そのためには、
データを基にした意思決定
相談できる環境・関係性の質向上
若手には“成功体験”を、中堅には“成長機会”をデザイン
という視点が必要です。これらは人事の仕事だけでなく、社内全体で育てる文化を形成するプロセスでもあります。
「辞められてしまうのは“会社のせい”ではなく、“会社と社員が関係を築けていない現実”かもしれません。
早期離職は、改善できる組織のチャンスでもあります。
キャリア支援の視点で、関係性の質を高めていくことが、これからの企業の強みになるはずです。」

この記事へのコメントはありません。